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病院広報誌

緑のひろば

2013年10月号

健康診断・検診・人間ドック
〜受けた結果を活かしていますか?〜

健康管理センター
田中 真理子

皆さんやご家族は、今年の健診・検診・人間ドックを受けられましたか。その結果は主治医へ伝えてあるでしょうか。また、指摘された異常について、勧められた検査や治療などのために受診しましたか。

健診・検診・人間ドックは「受けっぱなし」は禁物。結果に沿ってご自分で行動して初めて、価値を持つものです。

「けんしん」と呼ばれるものには、全般的な健康状態をみる健診(健康診断・健康診査)と、特定の病気・異常の有無を調べる検診があります。健診には法律に基づく職場・学校の定期健康診断や健康保険提供の特定健康診査(いわゆるメタボ健診)など、検診にはがん検診や歯科検診などがあります。任意で受診できる多項目の人間ドックには両方が含まれます。

健康診断の結果は、職場や学校では病状を考慮した安全上の配慮に用いられますが、各個人でも自分の健康の維持増進に活用しましょう。

外来診療では個別に症状や異常の部分を重点的に検査されますが、健診・検診では、より早期の治療開始が有効な病気の発見を重点に検査項目が設定されています。

日本人の健康を脅かす三大疾病はがん・脳血管障害・心疾患です。脳血管障害・心疾患はいわゆる生活習慣病=高血圧・糖尿病・脂質異常症(コレステロールや中性脂肪の異常)・肥満と喫煙など危険因子が重なるほど増えますが、危険因子を早期に治療・改善することで発症しにくくなります。生活習慣病関連の異常を放っておくことは、血管障害にブレーキをかける機会を逸し、脳血管・心臓・腎臓などの傷みを進めてしまうことです。

受診後に届けられる結果票には、所見(結果そのもの)と判定(どう対処していくべきか)が記載されていますので、そこから「健康のために自分に今できること」を読み取ってください。

判定の「異常なし・心配なし」とは、明らかに問題ないと判断できたもの、「要治療」とは直ちに治療を検討すべき状態です。

「要受診・要再検・要精査」など受診を勧められている項目は、今回の検査だけでは病状を見極めるのには不足のため、さらに調べる必要があるものです。同じ検査の再検は、一時的な変化か、持続・悪化する病気かを確認するためです。異常があった場合、レントゲン・内視鏡・超音波などでは腫瘍や炎症など、血液・尿・便の検査値では臓器の機能異常や傷・炎症・腫瘍などのある状態、心電図では形態や機能の異常が疑われるため、それぞれ問題を明らかにする検査が追加されます。既にかかりつけ医のもとで対処している項目は、その指示をご確認ください。

受診したら、その所見の今後の方針について医師によくご確認ください。引き続き治療が必要、定期的に外来での検査が必要、次回健診等の再検で十分、症状が現れたら速やかに受診を、精査の結果全く心配ない、生活習慣を改善して・・・などといわれるでしょう。健診等で経過観察をとの指示なら、次回の同じ検査で変化をみてください。

生活習慣改善とは、新たに始める日々の運動、規則正しく野菜の多い食事、体重計に乗る、飲酒を減らす、禁煙などの工夫です。メタボリックシンドロームやその予備群該当と判断されて健保組合などから保健指導の案内があったら、最大限活用し、専門職と相談して自分に合った具体的な生活改善方法を見つけましょう。

改めて健診結果を振り返り「そういえば異常があった・・・」という方も、適切な受診や生活習慣改善で、健康の維持・増進に役立てて頂ければ幸いです。

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