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病気のはなし

胃・大腸がん検診について

光学医療診療科部長 渡邉 一宏

みなさんが心配な病気で思い浮かぶものは、がんだと思います。がんは、ある一定の年齢以上では、どなたにでもなる可能性がある病気なのです。最近の日本人のがん患者数の上位は大腸、肺、胃、前立腺、乳房の順です。一般的に言われている早期発見・早期治療は基本原則です。胃・大腸がんは40歳以上、乳がんは30歳以上の検診をお勧めしますが、血縁家族にがんのある人はそれ以前の年齢でも1度は検査を受けて下さい。今回は我々、内視鏡専門医が検査・治療する(1)胃がん・(2)大腸がんの検診について世田谷区を基本に解説してまいります。各種1次検診は世田谷区からのお知らせやホームページ、かかりつけのクリニックで確認して下さい。廉価で受けることが可能です。

(1)胃がん検診
50歳くらいから胃がんは、増加しますが、最近の胃がんの死者は減少しています。胃がん検診やピロリ菌の除菌治療の普及効果のためと思われます。そのバリウムを飲む胃X線検査は40歳以上、年1回で1000円の自己負担でできます。他に採血検査のABC検診は、40・45・50・60・70歳の区民で生涯1回のみ800円で受けられ胃粘膜萎縮とピロリ菌感染の判定をします。胃X線検査とABC検診の陽性者の2次検査は内視鏡検査になります。ハイレベルな内視鏡医師は限られていますから、お近くの頼りになるクリニックで内視鏡検査を受け、異常のあったときに当科で検査・治療受けるのでもよいでしょう。かかりつけクリニックから直接、当科の胃カメラ予約も可能です。近々、世田谷区でも導入される内視鏡検査は50歳以上で2年に1回となり、地域指定のクリニックなどで受けることができる予定です。尚、ピロリ陽性者の除菌治療は、胃がんの発生を少なくするため、なるべく若いときに受けることがおすすめで、かかりつけクリニックでも治療(除菌薬処方と判定検査)を受けることが可能です。

(2)大腸がん検診
がんの1位は大腸がんです。便潜血検査は40歳以上、年1回で200円の自己負担でできます。便潜血陽性者の次の2次検査は、やはり内視鏡検査になります。H24(2012)年から75歳以上の人は長寿(後期高齢者)検診500円とセットで受けられるようになっています。この2次検査で75-80歳代の方は、前処置を含めたカメラ検査をほぼ安全に受けられますが、90歳以上の人は大丈夫なのでしょうか?当科では、この問題を内視鏡学会総会主題発表し、地域クリニックの先生たちと超高齢者の無症状大腸がんスクリーニングの地域ローカルルールを作製活用し、適応を話し合い、決めています(光学医療診療科ホームページに掲載しました)。

さてこれまでは、無症状の人の検診についてお話してきましたが、消化管の症状(出血、腹痛、便秘、便が細い、下痢が続く)のある人は、検診ではなく、ぜひ直接内視鏡検査を受けて下さい。当院での内視鏡検査は我々の光学科以外でも内科・外科で受けることが可能です。当科は2015年4月に開設されましたが、内視鏡のキャリア10年以上の消化器内視鏡専門医かつ学会本部評議員で構成されておりハイレベル専門医の検査・治療を受けることが可能です。外来診察日は限定されていますので外来表でご確認ください。また4月から当科は人間ドック内視鏡部門も総括担当することになり、早期野病変発見から内視鏡治療までのコースが完結します。また当院の人間ドックには消化管ドック(35,000円)があり、ご都合の良い日に日帰りで胃・大腸カメラを受けて頂くことが可能です。最後に今回がん検診の解説をしましたが、当科で検診陽性の2次内視鏡検査で何かがあった場合でも、ステージにかかわらず、各科連携したスムーズで一貫した治療が可能です。安心して当院をご活用頂ければ幸いです。


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