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病気のはなし

潰瘍性大腸炎について

光学医療診療科部長 渡邉 一宏
(緑のひろば 2015年6月号掲載)


はじめに光学医療診療科とは主に内視鏡による検査、治療を行う診療科です。さて今回は私が当院に2005年から赴任し、特に注意して治療してきている疾患の1つである難病の潰瘍性大腸炎についての話をしたいと思います。

この潰瘍性大腸炎とは急性の細菌感染(いわゆる食中毒)とは関係なく、腹痛とともに水のような下痢と血便を繰り返し、大腸粘膜が、ただれてしまう病気のことです。この傷んだ大腸から多量の水分や栄養分が漏れてしまうため、健康だった人が急激にやせ細り脱水や高度の貧血から命の危険にさらされてしまいます(ただし大腸カメラによる大腸がんなどとの区別は必要です)。原因については未だに不明な部分も多いのですが、環境因子(ストレス)、遺伝的要素、腸内細菌異常、免疫異常などの複合的な因子が重なり合うことで発病すると考えられています。心配となる治療については厚生労働省の炎症性腸疾患の研究班から毎年指針が改訂され、進歩した治療法が確立され始めています。しかし未だに重症劇症化した患者さんでは、治療を開始しても生命が危険な場合も多く、当科に入院し内科的加療や外科的に大腸を全て取り除く手術が必要な場合もありますので専門医が注意深く、適切迅速に治療する必要があります。

発病の年齢は20歳前後に多いのですが80歳で発病する方もいます。難病登録された患者数は平成25年度で16万6千人でしたので難病の定義の1つとされる「人口の0.1%以下」をすでに超えています。このために2015年1月から難病医療費補助の内容が変更になり、新・指定難病助成制度が施行されています(患者さんの負担が多くなります)。内容をまとめると(1)患者自己負担額が3割から2割に。(2)院外処方が無料から有料に。(3)自己負担額上限基準と金額が変更となりました。対象者は現在の難病登録者は、重症度に関わらず軽症でも3年間の経過処置期間で継続、新規では重症度の中等症以上で軽症や緩解者は対象外となります。ただし、高額医療(CAP、タクロリムス、インフリキシマブ、アダリムマブなどの使用)負担者は重症度に関わらず、今後も助成の対象となります。これとは別に、これから発病した人の難病新規更新書類の作成は難病指定医が記載しなくてはなりません。

現在、私の外来だけで100人以上の潰瘍性大腸炎の患者さんが通院されています。加療中の食事や妊娠の相談も受けております。また潰瘍性大腸炎の患者さんの外来/入院治療におけるメサラジン内服薬(ペンタサ、アサコール、サラゾピリン)はもちろん、顆粒球吸着療法(G-CAP)、ステロイド内服・静注、免疫調節薬、タクロリムス(プログラフ)、インフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)などにおいても十分な使用経験がございます。これ以外にも消化管に不調がありましたら、ぜひ当科にお問い合わせください。

最後にお知らせです。光学医療診療科は平成27年度に新設されました。当科は内視鏡10年以上のキャリアのある2名の消化器内視鏡学会専門医(ともに内視鏡学会評議員、難病指定医)で構成されております。診療内容と致しましては、一般的なカメラのスクリーニング検査(鼻カメラ、胃カメラ、大腸カメラなど)も行って参りますが、よりスペシャリティーの高い治療(内視鏡的切除術など)を担ってまいります。今後もかかりつけの地域の先生方と連携しながら地域の内視鏡医療へ貢献して行きたいと思います。


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