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病気のはなし

白内障Q&A

眼科部長 峰村 健司
(緑のひろば 2014年5月号掲載)


Q:白内障とは何ですか?
A:白内障とは、茶色い瞳(虹彩)のすぐ後ろにある、生身のレンズである「水晶体」が濁る変化です。白髪と同じで、どんな方でも加齢と共に徐々に進みます。白内障が進むと見え方がかすんだり、まぶしくなったりします。

Q:白内障で失明することはありますか?
A:白内障手術が今のような洗練されたものではなかった時代には、白内障を放置して失明する人が多かったのですが、今は濁った水晶体を取り除いて、代わりになる人工レンズを入れる手術を受けて、視力を取り戻す時代です。逆に言えば、手術を受けないで放っておけば失明の状態になる、とも言えます。ただし光も全く見えなくなってしまうことは稀です。

Q:白内障は放っておいても大丈夫ですか?
A:見え方に困らない程度の白内障であれば、通常は無理して手術を受ける必要はありません。ただし、白内障の状態によっては、緑内障など他の病気を引き起こすことがあるので、医者にかからずに放っておき続けるのはよくありません。

Q:手術はいつ受ければよいのですか?
A:普通は、「見えにくくて困ってきた」ときが手術のしごろです。ただし、見え方で困っていなくても手術した方が良い場合があります。

Q:早く手術した方が良い白内障はどんな白内障ですか?
A:水晶体がガチガチに硬くなるタイプの白内障は、進めば進むほど手術自体が難しくなるので、ある程度進んでしまった段階で、手術を受けるのが理想的です。
また、白内障が緑内障の原因になっていたり、今後にそうなりそうだとわかる場合もあります。その場合も早めの手術が必要なことがあります。
特殊な例ですが、赤ちゃんの白内障(先天白内障)で、ものが見えないくらいに強いものは、成長する間にものを見る力がつかず、最終的に弱視(メガネをかけても良く見えない目)になってしまいます。ですから先天白内障でも白内障が強ければ、赤ちゃんのうちに手術しなければいけません。

Q:手術はどれくらい時間がかかりますか?
A:手術時間は通常10〜30分前後ですが、白内障の状態などによって差が出ます。短かければ良いとは限りません。時間がかかっても丁寧にするのが一番です。

Q:手術での痛みはありませんか?
A:我慢できない痛みはまずありません。終わってみたら「大したことなかった」という方がほとんどです。

Q:手術中にメスなどの道具が見えて怖くないですか?
A:ものを目に極端に近づけると、近すぎてぼやけるのと同じで、刃物などがそれとわかるようにみえることはありません。手術中はいろいろな色に光る眩しい光を見ていて頂きます。

Q:手術中にまばたきしたり、目を動かしたらどうなりますか?
A:目を開け広げる道具をつけて手術をするので、普通どおりの軽い瞬きをしても大丈夫です。目玉自体が激しく動く方の場合は、対処法は医者によって違いますが、目玉を糸で止めて動きにくくする方法、動かないように器具で押さえる方法などがあります。しかし多くの場合は、動くなりに何とかやり遂げることができます。

Q:手術そのものが怖いんですけど・・・
A:目玉を切る手術ですから、怖い気持ちはよくわかります。しかし実際のところは、仰々しさはあるものの、やること自体は歯医者さんと大差ないと考えてよいでしょう。受けると決めたならば、覚悟を決めて受けましょう。

★なお、現在当院での白内障手術は、1泊2日以上の入院で行っておりますので、ご承知おきください。


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